SNS で拡散される「食べてはいけない添加物」のウソ
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今回のテーマは食品添加物についてです。
食品添加物はLumediaで以前解説しているのですが、ここではLumediaではできないダーティな所にも触れていきます。
以前、Lumediaで解説した時にかなり多くの方に見ていただいてかなりの反響がありましたが、もう少し掘り下げたいという思いと実際大坂が食品表示で注意深く確認している事についてお話ししたいと思います。
目次
・何故、SNSで食品添加物は危険と叫ばれるのか
・”食品添加物が危険”という話が的外れな理由
・それでも危険なアレの正体
何故、SNSで食品添加物は危険と叫ばれるのか?
食品添加物の定義についてはまず、厚生労働省のホームページを確認してみましょう。
(参考文献 1)
つまり、食品を作る過程で必要なもの、という事ですね。例えば、豆腐は豆乳に”にがり”を加える事で造られますが、ここでいう”にがり”が食品添加物にあたります。”にがり”は昔から今でも海水で作られており、食品添加物の中でも既存添加物と呼ばれます。
食品添加物にも色々種類があり、この中でも既存添加物は、古くから日本において広く使われており長い食経験があるものを厚生労働省が認定しています。他、天然香料、一般飲食物物添加物に加えて、厚生労働大臣が指定した添加物である指定添加物があります。
指定添加物については他の三つと比べて歴史が浅いため厚生労働省が安全性について認可をしている、という事になります。この辺りはLumediaの記事をご確認ください。
さて、SNSで食品添加物で検索すると「避けるべき食品添加物」「食べると癌になる添加物10選」などが目につきます。
ちょっと要約して引用してきたので、見てみましょう。
WHOの報告によるとベーコンやハムなどの加工肉を食べると大腸がんのリスクが高まる
これらに含まれる亜硫酸塩は強い発がん性があり、注意が必要である。
なるほど。それっぽい事書いてますね。たしかにWHOの報告には「加工肉を毎日50グラム食べるごとに、結腸直腸がんのリスクが約18%増加すると推定されました。」と記載されています(参考文献 2)。
”食品添加物が危険”という話が的外れな理由
そもそもWHOの報告は、赤身肉及び加工肉の話であり、加工肉に限定している話ではありません。また、赤身肉の過剰摂取に関しては糖尿病との関係(参考文献 3)や心筋梗塞や死亡リスク(参考文献 4)と関連が報告されているものの、先述のWHOも「肉を食べるのは健康上の利点があるので食べ過ぎには注意しましょう」と書かれています。これでは添加物を悪者にして、加工肉は危険!というのは無理筋です。
また、亜硫酸ナトリウムは強い発がん性という事も本当でしょうか?
日本医薬品添加剤協会の情報を確認してみましょう。
(参考文献 5)
あれ????発がん性がマウスでも報告されていません。内閣府食品安全委員会の議事録(参考文献 6)にも「発がん性は確認できない」とあります。こういう類は「マウスでは発がん性が確認されている」というパターンが多いのですが、これに関してはまったくのデマである事がわかります。
そして、マウスで発がん性が指摘されていたとしてもLumediaの記事で解説した通り、結局「実際どれぐらいの量をとるのか」について安全性を確認されており普通に生活していれば人体に安全な量しか使われませんので、非現実でない量を食べなければ問題ありません。
食品添加物が危険!という話はこの量の概念が著しく欠けているかそもそも思い込みで拡散されている話ばかりで、文献の記載はありません。
この様な情報には惑わされないようにしましょう。
ただしそんな中、特に加工品を沢山食べていると、気が付かないうちに人体にとって安全でない量を摂取してしまっているある物質について最後に説明したいと思います。