痩せすぎにNO!FUSってなに?
“細い”が健康とは限らない
筋肉博士(大坂貴史)
2025.06.03
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1. はじめに:「痩せていれば健康」は本当?
「細いほうがきれい」「太らなければ健康」というイメージは、長いあいだ私たちの社会に根づいてきました。しかし、痩せていることが必ずしも健康であるとは限りません。むしろ「痩せすぎ」が健康を損なっているケースが増えてきており、最近では「FUS(Female Underweight/Undernutrition Syndrome)」という新たな疾患概念が日本肥満学会から提唱されました。
FUSは、外見上はスリムで体重が軽くても、実は体の内側で筋肉量が少なく、栄養が不足していて、ホルモンバランスや代謝、免疫などが低下している状態を指します。これまで見逃されがちだった“隠れた不健康”が、ようやく問題として認識されつつあります。
背景には、若年女性に蔓延する過度なダイエット志向や、「細さこそ美しさ」という固定観念、SNSなどによる外見偏重の社会的プレッシャーがあります。これらが若い女性の健康意識や食習慣に影響を与え、慢性的な低栄養や筋肉量の減少を招いています。
さらに、日本では他国に比べてBMIが18.5未満の「やせ型女性」の割合が高く、特に20代女性では約2割が該当すると言われています。このような状況が、FUSの問題をより深刻なものにしています。
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