タバコ類似品は「紙巻きたばこより安全」なのか?
近年、電子たばこ、加熱式たばこ、ニコチンパウチなど、いわゆる「タバコ類似品」を使う人が増えています。においが少ない、煙が目立ちにくい、火を使わない、といった特徴から、「普通のたばこよりは体にやさしいのでは」と受け止められがちです。しかし、現在の公的機関や専門家団体の情報を整理すると、こうした製品について言えるのは、紙巻きたばこより有害物質への曝露が少ない可能性があるものもあるが、健康に安全とまでは言えない、ということです。FDAは、燃焼する紙巻きたばこが最も有害で、燃焼しない製品は一般に相対的リスクが低い可能性があると説明する一方で、「安全なたばこ製品はない」と明確に述べています。WHOも、電子たばこなどのニコチン製品は健康に有害で安全ではないとしています。
ここで大切なのは、「紙巻きたばこよりまし」という表現と、「健康に害がない」という表現はまったく別だという点です。たとえば、道路を時速100kmで走る車より時速60kmの車のほうが危険が小さいとしても、事故の危険がなくなるわけではありません。それと同じで、非燃焼製品は紙巻きたばこより一部の有害物質が少ない可能性があっても、依存性や健康被害の心配まで消えるわけではありません。この違いが十分に理解されないまま、「煙が少ないから安心」「火を使わないからクリーン」というイメージだけが先行してしまうことが、今の大きな問題の一つです。
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